東プレ九州㈱
・技術センターの屋根に設置
・削減予想量:156 t-CO₂/年

東プレ九州 技術センター
気候変動による影響は年々深刻さを増しており、環境、社会、人々の生活、企業活動に大きな影響を及ぼしています。 この状況下で、世界中で気温上昇を制限するという共通の課題への取り組みが加速しています。 2015年のCOP21で採択された「パリ協定」は、温室効果ガス(GHG)排出削減を通じて、今世紀末までに産業革命以前に比べて2℃未満に、できれば1.5℃に気温上昇を抑えることを世界の共通目標として設定しました。
この目標を達成するために、東プレグループでは、グループ全体で排出しているCO₂排出量の現状把握と、CO₂排出量の削減に向けた実行計画を管理していくため、2021年12月に気候変動対策部を設置しました。 2050年のカーボンニュートラルを目指し、経営層から構成される気候変動対策体制を構築し、取り組んでいます。
地球規模の課題である気候変動問題への対応は今や必然となっており、東プレグループはカーボンニュートラル達成に向けた取り組みとしまして、生産活動におけるCO₂排出量の把握を行い、CO₂排出量削減の長期目標を設定しています。
国内・海外を問わず東プレグループ全体で、省エネ改善、太陽光パネル設置、再エネ電力購入、CO₂排出権取引を基本に「2030年度CO₂排出量46%削減(※)」「2050年度カーボンニュートラル」を達成すべく段階的に削減を進めていきます。
※2025年7月に、2030年度CO₂排出量の目標を「30%削減」から「46%削減」に変更しました。
また、東プレグループは、気候変動に関する自社の方針と加盟している一般社団法人日本自動車車体工業会の立場が一貫していることを確認し、必要に応じて相違が生じた場合に適切に対応するための明確な方針を持っています。
具体的には、同団体内でパリ協定に基づく独自目標が設定され、分科会が発足するとともに、加盟企業向けの勉強会が頻繁に行われています。
これらの活動が東プレグループの気候変動に関連する方針と整合しているか、また東プレグループの考え方や方向性と大きく矛盾していないかを精査し、乖離が大きい場合には対応を検討します。
東プレグループは、国内・海外の各拠点において、気候変動やエネルギー使用量削減などに関する法律や規制(日本では「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」や「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」など)や 政策等を支持し、これらへの対応を適切に遂行することで、持続可能な社会の実現に向けて社会的責任を果たしていきます。
国内においては、CO₂削減対策のメインとしている太陽光パネル設置を2022年度から本格的に開始し、CO₂排出量の削減が増えてきています。省エネ対策も並行して計画的に進めており、削減実績が上がってきています。
海外においても、国内同様に、調査・計画立案を実施し、省エネ対策、太陽光パネル設置は2023年度から開始し徐々に削減実績が上がっています。
近年の売上拡大に伴い生産量が上がってきているため、CO₂排出量削減目標を絶対量として捉えるならば、更に加速して進めなければなりません。
東プレグループではCO₂削減への投資加速を促すため、2023年度から、国内においてICP(インターナルカーボンプライシング)を設定しました。
ICPは、世間や東プレグループの状況を鑑み、年1回の見直しを行います。
「2024年度:10,000(円/t-CO₂)」
東プレグループCO₂排出量削減の2030年度目標の達成に向けた国内拠点における段階的な省エネ設備投資を実施するニュースリリース(2022年11月発表)の取り組みにより、CO₂排出量削減強化を図っています。
国内外の拠点で、省エネ設備や太陽光パネルの導入、エネルギーの低炭素化の施策を検討し、CO₂排出削減の実績を積み上げています。
CO₂排出削減計画(国内外)
①省エネに関する日常改善的内容及び太陽光パネル設置可能な屋根への順次設置を徹底する。
②検討項目例(太陽光パネル以外)
<照 明>
工場や事務所の照明のLED化は概ね終了し、既設照明として電力消費量の多い水銀灯から省電力型のLED照明に変更を進めております。例えば栃木事業所では工場の一部照明を水銀灯からLED化し電力使用量の約70%削減しました。
<設 備>
高効率電力トランスへの更新や、高効率エアコンへの更新を行っています。また、エアコンプレッサーの電源OFFタイミングや熱源装置の暖気時間を季節ごとに調整し電力を削減するなど日常の改善にも取組んでいます。
<物 流>
燃費向上を目的に、年間の燃費目標をたてて活動しております。また、製造に関わるCO₂排出量削減の取り組みとして、従来のLPG式フォークリフトに比べてCO₂排出量削減が期待できるバッテリー式フォーククリフトを積極的に導入しています。相模原事業所では、2017年からバッテリー式フォークリフトを計39台導入しました。
<再生可能エネルギーの活用>
カーボンニュートラルへの取り組みとして設置可能な工場屋根すべてに段階的に太陽光パネル設置を行う予定です。
埼玉工場は、Scope1はJクレジット購入によるオフセット、Scope2は購入電力を再エネ由来電力への切替により2024年度にカーボンニュートラルを達成しました。
岐阜事業所は、Scope1はJクレジット購入によるオフセット、Scope2は同地域のバイオマス発電設備で発電した再生可能エネルギー使用により、「電力の地産地消」としての地域貢献にも寄与し、2024年度にカーボンニュートラルを達成しました。
・技術センターの屋根に設置
・削減予想量:156 t-CO₂/年
東プレ九州 技術センター
・苅田工場の屋根一部にに設置
・想定削減量:298.5 t-CO₂/年
東プレ九州 苅田工場
・東員本社工場の屋根一部に設置
・削減予想量:508.3 t-CO₂/年
23年度実施箇所 24年度実施箇所
東プレ東海 東員本社工場
・工場屋根一部に設置
・想定削減量:1,889 t-CO₂/年
東普雷(襄陽)
・工場屋根一部に設置
・想定削減量:463.6 t-CO₂/年
東プレメキシコ
・苅田工場の屋根一部にに設置予定
・想定削減量:277 t-CO₂/年
東プレ九州 苅田工場
・四日市工場の屋根一部に設置予定
・想定削減量:98.1 t-CO₂/年
東プレ東海 四日市工場
・工場屋根一部に設置予定
・想定削減量:386 t-CO₂/年
広州三池
・拡張する工場屋根一部に設置予定
・想定削減量:922 t-CO₂/年
東プレインディア
拠点 | 取り組み内容 | |
東プレ(株) | 相模原事業所 |
照明のLED化による消費電力削減 2019年度:削減効果115,249kWh/年(蛍光灯624本切替) 2020年度:削減効果11,259kWh/年(蛍光灯147本切替) 2021年度:削減効果1,608kWh/年(蛍光灯21本切替) 2022年度:削減効果23,365kWh/年(蛍光灯244本切替) 2023年度:削減効果21,170kWh/年(蛍光灯や投光器等329台切替) エアコンの更新による消費電力削減 2019年度:削減効果11,367kWh/年(5台更新) 2021年度:削減効果2,156kWh/年(1台更新) 2022年度:削減効果1,000kWh/年(1台更新) バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2019年度:削減効果22.0t-CO₂/年(4台切替) 2020年度:削減効果24.5t-CO₂/年(8台切替) 2021年度:削減効果25.2t-CO₂/年(7台切替) 2022年度:削減効果22.2t-CO₂/年(10台更新) 2023年度:削減効果18.8t-CO₂/年(4台更新) EV急速充電設備の設置 2023年度:1台設置 変電所の変圧器を高効率型に更新 2024年度:削減効果 37 t-CO₂/年 《埼玉工場》 照明のLED化による消費電力削減 2024年度:蛍光灯からのLED化による消費電力削減(325箇所) 2024年度:再エネ由来電力への切り替えによるカーボンニュートラル達成 |
広島事業所 |
コンプレッサー稼働時間短縮化 季節ごとのヒータの暖気時間調整 バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2022年度:削減効果3.6t-CO₂/年(1台更新) エアーコンプレッサーの排出圧力を抑制 2023年度:削減効果2.3t-CO₂/年 高効率高圧トランスに更新 2024年度:削減効果 1.7 t-CO₂/年 エアブロー清掃作業の削減 2024年度:削減効果 3.2 t-CO₂/年 重油暖房機の運用管理徹底 2024年度:削減効果 23.6 t-CO₂/年 |
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栃木事業所 |
照明のLED化による消費電力削減 2020年:削減効果351,852kWh/年(水銀灯) 2024年:厚生棟の照明LED化(約200灯) 削減効果 8.5t-CO₂/年 環境配慮車の導入 2021年:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(1台) 2023年:社用車をガソリン車から電気自動車へ切替(1台) バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2023年度:削減効果4.1t-CO₂/年(1台更新) EV急速充電設備の設置 2023年度:1台設置 空調の高効率化 2024年度:厚生棟のエアコン更新(16台) :削減効果:5.2 t-CO₂/年 灯油使用管理の徹底 2024年度:灯油CO2排出実績:2020年 830t ⇒ 2024年 651 t(22%削減) |
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岐阜事業所 |
トランス更新による消費電力削減 2021年度:1991年製から2019年製の高効率型に変更 バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2022年度:削減効果3.6t-CO₂/年(1台更新) 空調機デマンド制御による消費電力削減 2023年度:削減効果8t-CO₂/年 プレス集塵機の改善 2024年度:削減効果1t-CO₂/年 リベッター機の改善 2024年度:削減効果0.3t-CO₂/年 2024年度:再エネ由来電力への切り替えによるカーボンニュートラル達成 |
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東プレ九州(株) |
照明のLED化による消費電力削減 2022年度:削減効果170,000kWh/年(水銀灯138本切替) 2024年度:技術センター(金型工場)の天井照明138台を水銀灯からLED照明に更新 油圧ポンプインバータ化 苅田工場 2023年度:削減効果36t-CO₂/年 暖房機のヒートポンプ化 久留米工場 2024年度:削減効果21t-CO₂/年 |
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東プレ東海(株) |
照明のLED化による消費電力削減 2020年度:削減効果279,000kWh/年(水銀灯199本切替) 2021年度:削減効果139,000kWh/年(蛍光灯切替) 2022年度:削減効果20,648kWh/年(蛍光灯切替) 2023年度:削減効果155,940kWh/年 東員工場(建屋・倉庫)・鈴鹿工場(建屋) 758箇所 2024年度:削減効果13.4 t-CO₂/年削減効果 四日市工場 | |
東邦興産(株) |
低炭素型トラックへの代替 2023年度:トラック12台を切替 2024年度:トラック13台を切替 照明のLED化による消費電力削減 2023年度:室内外の蛍光灯76本及び水銀灯5本のLED化:削減効果 5.5t-CO₂/年 エアコンの更新による消費電力削減 2023年度:本社会議室のエアコン更新:削減効果 0.6t-CO₂/年 バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2023年度:削減効果8.2t-CO₂/年(3台更新) 2024年度:削減効果32.7t-CO₂/年(8台更新) 環境配慮車の導入 2024年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(3台更新) |
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三池工業(株) |
照明のLED化による消費電力削減 2019年度:削減効果219,938kWh/年(水銀灯,蛍光灯切替) 2023年度:削減効果45,660kWh/年 戸塚工場の蛍光灯をLED化(520本) 環境配慮車の導入 2024年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替 |
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トプレック(株) |
環境配慮車の導入 2022年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(18台) 2023年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(39台) 2024年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(11台) エアコンの更新・管理徹底による消費電力削減 2023年度:本社オフィスのエアコン機器更新(23箇所) 2024年度:エアコンの適正温度設定、照明のこまめなオンオフの実施 |
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東プレアメリカ |
プレス機のSPM改善による生産性向上 2024年度:削減効果3,539t-CO₂/年 バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2023年度:削減効果41.8t-CO₂/年(21台更新) |
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東プレメキシコ |
照明のLED化による消費電力削減 2023年度:削減効果843.3t-CO₂/年 工場敷地内の電灯LED化(102本)、事務所の照明LED化 バッテリーフォーク切替によるCO₂削減 2023年度:削減効果86.2t-CO₂/年 工場内天井部分を採光ガラスへの変更 2024年度:削減効果23.5 t-CO₂/年(2025年度から予測される削減量) |
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東普雷(佛山) |
工場・事務所の採光による消費電力削減 2022年度:削減効果4.3t-CO₂/年(蛍光灯20本分) 設備の最適化による消費電力削減 2022年度:削減効果115.8t-CO₂/年(3設備合計、自動制御・効率アップ・統合) 2023年度:削減効果186.5t-CO₂/年(4設備合計) 工場ラインの最適化による消費電力削減 2022年度:削減効果156.8t-CO₂/年(材料輸送見直し) 関連帳票類のペーパーレス化による印刷時の消費電力削減 2023年度:削減効果0.8t-CO₂/年 TRFのリフターをシリンダー式からスプリング式へ変更 2024年度:削減効果6.8t-CO₂/年 |
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東普雷(襄陽) |
エアコン設定温度変更 2022年度:削減効果31.4t-CO₂/年 AIカメラ導入による型破損減少での消費電力削減 2023年度:削減効果79t-CO₂/年 工場天井の採光帯更新による電気使用の減少 2023年度:削減効果28.9t-CO₂/年 会社敷地内の街灯を太陽光発電タイプに切り替え 2023年度:削減効果5.6t-CO₂/年 |
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東普雷(武漢) |
工場環境自動制御化による商品電力削減 2022年度:削減効果206,040kWh/年 パレット運搬方法変更によるトラック運送回数の減少 2023年度:削減効果0.9t-CO₂/年 ロボットコントローラとワークステーション制御の電源スイッチ分離により待機電力低減 2024年度:削減効果1.4t-CO₂/年 |
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広州三池 |
動力設備管理知能化自動制御システム導入 2024年度:削減効果削減効果 86 t-CO₂/年 関係帳票類のペーパーレス化と印刷時の電力節約 2024年度:削減効果0.6t-CO₂/年 |
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東プレタイ |
環境配慮車の導入 2022年度:社用車をガソリン車からハイブリッド車へ切替(1台) 照明のLED化による消費電力削減 2023年度:削減効果62.7t-CO₂/年 冷却水装置にインバーターを追加 2023年度:削減効果17.7t-CO₂/年 プレスライン用自動化のON/OFFバルブの追加設置 2024年度:削減効果46.6t-CO₂/年 2500トンプレス機用自動エアブースターポンプの追加設置 2024年度:削減効果27.6t-CO₂/年 プレス用エア漏れ検出 2024年度:削減効果6.1t-CO₂/年 |
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東プレインディア |
照明のLED化による消費電力削減 2023年度:削減効果0.3t-CO₂/年 工場外路灯のLED化 2024年度:削減効果52.7t-CO₂/年 工場内の129灯 プレス棟の天井灯の日中での消灯 2023年度:削減効果3.5t-CO₂/年 不要時のコンプレッサーの停止(継続) 2024年度:削減効果 728.3 t-CO₂/年 |
Scope3は生産活動におけるCO₂排出量以外の他社からの排出量となります。Scope3の中でも東プレグループで、排出量の多いカテゴリは「カテゴリ1 購入する製品とサービス(57%)」と「カテゴリ11 販売した製品の使用(36%)」となります。
サプライチェーン排出量の内訳(2024年度実績)
東プレグループはScope3の削減も重要な課題と認識し、排出量が多く、CO₂の抑制が期待できるカテゴリに対して努力目標を設定しています。
カテゴリ1の削減については低CO₂材料・部品の選定や購入を検討していきます。カテゴリ11の削減については、冷凍車における電動冷凍装置搭載のラインナップ開発や、低GWP冷媒への載せ替えを推進していきます。カテゴリ7雇用者の通勤の削減については、電気自動車購入補助を進めています。
対象 カテゴリ |
対象部門 | 2030年 ターゲット (2020年度比) |
2050年 ターゲット (2020年度比) |
1 | 自動車機器 関連部門 |
30%削減 | 100%削減 |
商品事業 関連部門 |
25%削減 | 75%削減 | |
11 | |||
7 | 国内 グループ |
CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、企業や都市、地域、政府に対し、気候変動、水資源、森林資源に関する環境情報の開示を求める国際的な非営利組織です。
企業や自治体が環境への影響を開示し、持続可能な取り組みを進めるための枠組みを提供しています。
東プレは2017年からCDP質問書に回答しており、現在はその回答内容や評価結果を公開しています。
最終更新日:2025/07/15 取り組み内容を更新